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大分市佐賀関木佐上地区は、高齢化率が約50%となり、少子化が進んでいます。失われつつあるコミュニティーの賑わいと元気を再び取り戻すために、NBUでは、平成26年度末に閉校した木佐上小学校を拠点とした、新しいコミュニティーづくりにチャレンジ。『郷土愛を育む~大分について学ぼう~』をテーマに、木佐上コミュニティーセンターのオープニングセレモニーを企画し、地元の皆さんと、「共に生きる地域」への第一歩を踏み出しました。

閉校した小学校が今、
新しい地域の『がっこう』へ。

kisagami_sc1_img1▲協定書に署名し、がっちりと握手を交わす木佐上連合区の幸野幸人連合区長とNBU平居孝之学長。

NBUは、平成19年8月に大分市と包括連携協定を締結。佐賀関地区を、大学が取り組む文部科学省「地(知)の拠点整備事業(大学COC事業)」の活動重点地域と定め、地域が抱えるさまざまな課題に取り組んでいる。
今回の舞台は、佐賀関木佐上地区。のどかな風景に抱かれた里山だが、少子化の影響から平成26年度末に木佐上小学校が閉校。現在、高齢化率が約50%(平成28年3月現在)となるなど、地域の賑わいやつながりが薄れつつあった。
そこで、NBUでは、木佐上小学校の跡地を活用した新しいコミュニティーづくりをスタート。木佐上連合区と連携を図り、話し合いを重ねながら、ついに平成28年6月4日、木佐上コミュニティーセンター開所の時を迎えた。木佐上連合区の幸野幸人連合区長とNBU平居孝之学長が協定書を交わした開所式。「小学校が閉校し、寂しさを感じる住民が多かった。大学生の皆さんとふれあえる場ができて嬉しい」と、幸野連合区長より期待の言葉をいただいた。

▲「このキャラクターは何ていう名前なの?」 子どもたちと同じ目線でコミュニケーション。

▲「このキャラクターは何ていう名前なの?」子どもたちと同じ目線でコミュニケーション。

地域の未来を担う
子どもたちのために。

kisagami_sc2_img1▲教室の黒板を使って「おおいたパネルクイズ」がスタート。大分県内の名所を楽しみながら、子どもたちと一緒に学んでいく。

オープニングセレモニーの後、まずは、経営経済学科のこども・福祉マネジメントコースの学生たちが、地域の小・中学生とコミュニケーションを図る。これは「アイスブレイキング」と呼ばれる、初対面の人同士が出会う時、その緊張をときほぐすための手法。将来、社会福祉士を目指す学生たちが中心になり、授業で学んだことをベースに、一緒に自己紹介をしたり、絵を描くなどのプログラムを用意してきたのだ。最初は少し緊張気味だった地元の子どもたちだが、積極的に話しかける大学生の言葉に次第に目を輝かせはじめる。随分と場の空気が和らいだところで、次のコーナー、同学科の地域マネジメントコースの学生たちが担当する「おおいたパネルクイズ」とビジネスソリューションコースの「コンビニクイズ」がスタート。「おおいたパネルクイズ」では、宇佐神宮や原尻の滝など、大分各地の名所がパネルクイズ形式で紹介される。自分の郷土の歴史や魅力について楽しみながら学んでほしいと、学生自らが問題を考え、パネルなどを準備したのだった。司会の学生が、「やったね!」「おっ!よく解ったなぁ!」と大きな声で会場を盛り上げると、子どもたちも身を乗り出すようにパネルを見つめて、大はしゃぎ。クイズ終了後に、盛り上げ役の一人、レスリング部の学生が「今度来た時はレスリングを教えてあげるねと約束したんですよ」と笑顔で語った。今後はさらにスポーツやものづくりなども加わり、大学生と地元の子どもたちのさまざまな交流が、木佐上コミュニティーセンターで生まれてゆくのだろう。

▲大学生と触れ合うことに、最初は戸惑っていた地元の子どもたち。でも、アイスブレイキングのレクリエーションですぐに仲良しに。

▲大学生と触れ合うことに、最初は戸惑っていた地元の子どもたち。でも、アイスブレイキングのレクリエーションですぐに仲良しに。

高齢者の心に寄り添い
ITの可能性を伝える。

kisagami_sc3_img1▲自分たちには当たり前でも高齢者にとってITツールは扱い慣れないもの。だから、ゆっくり丁寧にアドバイス。

子どもたちの笑い声が響くなか、2階の教室では、同じく工学部の情報メディア学科の学生たちによる高齢者向けのIT教室「楽しめるIT」が開催されていた。高齢者が多い木佐上地区では、子どもや孫と離れて暮らすお年寄りも多い。一人暮らしの方も少なくないので、次第に地域とのつながりが薄れ、孤立化が進むのではという懸念もあった。今回、学生が企画したのは、スマートフォンやタブレットの機能活用術。高齢者はそれらの機器を持ってはいるものの、あまり使いこなすことはできていないことが事前調査で判明していた。視力が落ちたり、老眼になった方に対しては、カメラ機能を拡大鏡の代わりに使って雑誌や本を読んだり、物忘れをしないために「ビデオ機能」をメモとして使ったりと、単なるITツールの使用方法ではなく、高齢者の皆さんの生活シーンを思い浮かべながら「これは便利だ」と興味を持ってもらえることをセレクトした。慣れない手つきのおじいちゃんやおばあちゃんの隣に寄り添う学生。「タップ」、「スライド」などの表現はなるべく使わず、一緒に動作を確認しながら分かりやすい言葉で説明しようとする姿が印象的だった。LINEアプリを使って、自分が撮影した写真を隣の人に送る練習をしながら、「これなら子どもや孫にも送れるなぁ」と楽しそうにしていた高齢者の皆さん。学生たちも「すぐに使い方を覚えてくれましたね!」と驚いていた。
コミュニティーセンターの施設内には、機械電気工学科の「水中ロボット」や災害発生場所を空撮できる仕組みを紹介する展示コーナーも設けられていた。今後も、旧木佐上小学校のプールを利用して、水中ロボットの開発などが行われる予定だ。いよいよ本格始動した、木佐上の新しいコミュニティー拠点。地域の図書館や生涯教育の学び舎として地元の皆さんが集うことはもちろん、特別授業や地域交流のステージとして学生が活用するなど、地域の皆さんと大学生が、お互いの可能性を引き出し「つながり」を深める場として、これからも進化を続ける。

▲歴史ある地域の学び舎が、再び輝きを取り戻し、未来へと歩みはじめる。

▲歴史ある地域の学び舎が、再び輝きを取り戻し、未来へと歩みはじめる。

▲大学で研究が進む水中ロボットを展示。最新のテクノロジーが佐賀関の海で大活躍するだろう。

▲大学で研究が進む水中ロボットを展示。最新のテクノロジーが佐賀関の海で大活躍するだろう。

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